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若者たち (サニーデイ・サービスのアルバム) : ウィキペディア日本語版
若者たち (サニーデイ・サービスのアルバム)[わかものたち]

若者たち』(わかものたち)は、1995年4月21日に発売されたサニーデイ・サービス通算1作目のスタジオ・アルバム
== 解説 ==
1994年にシングル「星空のドライブep」〔「星空のドライブep INTERSTELLAR OVERDRIVE EP」 1994年7月21日発売 RHYME ⁄ MIDI CD:MDCL-1279〕でのメジャー・デビュー後、メンバー・チェンジを経てのファースト・アルバム。最初のシングルについて曽我部恵一は「最初はどういう風にやっていいかも分からなかったから、とりあえずシングルを出したんだけど、別に売れもせず注目もされなかったので、すっごい悩みました」という。そして急激な変化と受け取られた本作については「それまでの僕らは洋楽オタクみたいなところがあったけど、邦楽は全く聴かなくて、好きだったのはソフト・ロック。服はアニエス・ベーみたいな世界観しかなかったわけ。周りも渋谷系だったから、その中でやってたわけですよ。ところがはっぴいえんどの『風街ろまん』を聴いて、こっちの方がかっこいいなと衝撃を受けて変わったんです。服も突然ネルシャツにブーツカットのGパンとかになった。それはパンクに出会って髪の毛を切ったのと近かったかも知れない」「ただ、今になってみると『若者たち』とかは相当極端にやっているなと思いますね。ジャケットも現場以外のスタッフからは、こんな四畳半フォークみたいなのはやばいって猛反対されたし。レコード会社の営業の人達からも売りようがないとか言われた。それで別のジャケットを作らされたんだけど、あえてもっと良くないやつを作って、こっちを選ばせた」「そうとう変なことだったんだと思う。デスクの女の子も反対していたくらいですからね」〔とインタビューで答えている。その後、本作への評価に対しては「一部で評価してくれる人はいたけど、多くは渋谷系のバンドが日本語ロックみたいなのを要素として取り入れてやるのかなって、遠巻きに様子を見てるような感じだった」〔という。
制作前の本作へのイメージを曽我部は、リリース当時のインタビューで「ここで真面目なのを作ろうというのはすごくあったからね。とりあえず“アフター・フリッパーズでーす”“サンプリングやってまーす”みたいな、そういうのは皆さんに分かりすぎるほど分かっただろうから。ここで、なんでこうダメ人間かというところをちゃんと出して、なんでこういう感じなんでしょう僕らは、っていうレコードを作んなきゃと思ってたんだけど。ほんとは最初は“これが僕らなんだ!”というのを作りたかったんですよね、1stだし。でも“これが!”っていうのがあまり見当たらなかった」「よくロックで歌われるありきたりなものだったのね、見つかったとしても。見つかってたらね、それに合う固い曲を付けてさ、名盤として輝くようなレコードを作りたいなと思ってたんだけど。でも見つかんなかったから、だったら“これが僕らです!”っていうのがないっていうのを歌った方が面白いし、なんでないのかという原因や理由を、ちゃんと歌わなきゃなと思って」「今回“サンプリングしてやろう!”みたいなのは全然なかったんだけど。素直に良くしようと思って作ったら、聴く人が聴くとそういうレコードになってたっていうのが近いかなあ…。最初はね、そういうのもなしにガーッとロック魂を出したかったんでけどね。だからね、もろ手を上げて絶賛されるようなものは作れないの。自分がもろ手を上げるのは好きなんだけど」と答えている。さらにアルバムの曲の主人公がいずれも、行動を起こす前で終わっていることについては「そんなすごいことないしねえ、今。60年代だったり70年代の最初の頃のロックが、基本となるロックだと思ってて。その頃っていうのはめちゃめちゃに現実感があったと思うのね、ロックに。僕はロックってほんとに現実そのものだと思ってるから。そういうのを僕が今やろうと思ったら、歌詞をちゃんと書こうと思ったら、こういう“何も起こんない”っていうリアリティーを歌うしかなかったっていうかね。僕がもっと日々盛り上がっていれば、楽しいレコードが出来たと思うけど」「だから、うれしい瞬間ってあるじゃん、暮らしてて。でもちょっとだからね、それはね。他の大半の部分は、別に嬉しくも悲しくもないような感情で過ごしてるわけだから。それをうまく音楽に出来ればいいかなあと思って」〔と答えている。
「御機嫌いかが?」「街へ出ようよ」は先行シングルとしてリリースされたが〔「御機嫌いかが?/街へ出ようよ」 1995年3月21日発売 RHYME ⁄ MIDI SCD:MDDS-69〕、レコーディングは曽我部のみがヴォーカルで参加したほかは矢野誠アレンジのもと、演奏はスタジオ・ミュージシャンが担当している。また、「いつもだれかに」はシングル「青春狂走曲」〔「青春狂走曲」 1995年7月21日発売 RHYME ⁄ MIDI CD:MDDS-71〕のカップリングに新録バージョンにて収録された。後に、2001年リリースのベスト・アルバム『Best Sky』〔『Best Sky』 CD:2001年5月23日発売 MIDI MDCL-1407, 2LP:2001年6月25日発売 CXLP-1039/40〕に「若者たち」が、2013年リリースの2枚組ベスト・アルバム『サニーデイ・サービス BEST 1995-2000』〔『サニーデイ・サービス BEST 1995-20002013年6月26日発売 MIDI 2CD:MDCL-1538/39〕に「いつもだれかに」と「若者たち」がそれぞれ収録された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「若者たち (サニーデイ・サービスのアルバム)」の詳細全文を読む



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